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通りがかりで4月14日 [京都]

春の声は 林に溶け込まない
老木の傍らで ひとやすみするとき
あなたは梢に 麦わら帽子をかける
農小屋までの野菜の屑は 矢印のように

筍を受けとって 昔ばなしをする
狭いトロ舟で ひとりは休暇の課題をこなし
私は未完成の風景画をのぞく
水場までの涸れ谷は 迷路のように

農小屋の影に立っているのは
背伸びする あなたの後ろ姿
急坂を下れば この先行き止まり

ひとりは画板をうらがえす
私はそれを双眼鏡で探し
鳥は未完成の藤籠で かくれんぼ
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