通りがかりで３月２９日

ランプを吊るし　交互にかさなりながら
せまいせまい林で　お菓子の家へ着くまでのことことを
こぼれる明かりだけを残し　私らは語り合った　あなたの
袖にさわるしぐさに　寒さを思い出した

蛾が幾度か　硝子にあたる音をたてたあと
明かりをあなたは小さくした
夜の世界は　月の姿はなかった
月明かりはしかし　林のなかに水場をてらしていた------

ケトルが湯気をたてた
無意識に視覚探索をあなたは出題する
（あなたの白い襟元に蜘蛛が侵入しようとしていた）

鳥が寝ぐらで地鳴きした
私は手をやりあなたは瞳をとじる
蜘蛛を把え小さくした

通りがかりで大極殿公園（桜開花状況）

以前はブランコも滑り台もありました

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