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通りがかりで栄池 [京都]

しずかに少女は身をおこし ほほえんだ
用事のない午后 木陰の長いす 眠るには
とてもいいところと言い 優しい目をした
私は用事を思い出し ほほえんだ

いつの日か 誰かはかたわらで 太陽をかくし
私は夢の近くで 欠伸を我慢する
おはようという声を二度感じ
おやすみという声を二度残し去った

しずかに少女は背伸びし 本が膝から滑る
五月の風を ゼリーにして持ってきてください
私が拾えば とてもうれしそうな顔をした

いつの日か 私が部屋をまちがえたとき
おそらく人まちがいをし にらみながら
袖を折りはじめた少女かもしれない
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